173コラム生活習慣病 #糖尿病 #高血圧 #脂質異常症
「コレステロール値は正常なのに、なぜ心筋梗塞に?」 隠れた動脈硬化リスクを見つける新しい検査のご案内
田中さん(仮名・58歳男性)のケース
「先生、私のコレステロール値は正常範囲内なのに、どうして動脈硬化が進んでいるのでしょうか?」
田中さんは毎年の健康診断で、LDLコレステロールが120mg/dL、総コレステロールも200mg/dL以下と、すべて正常値でした。しかし、胸の違和感を感じて当院を受診し、詳しい検査を行ったところ、予想外の結果が判明したのです。
見えない敵:「隠れた悪玉コレステロール」の正体
実は、通常の健康診断で測定するLDLコレステロールだけでは、心血管疾患のリスクを完全に把握することはできません。近年の研究で、以下の2つの「隠れたリスク因子」が注目されています。
1. リポプロテイン(a) [Lp(a)]
- 遺伝的に決まる動脈硬化の独立したリスク因子
- 通常のLDLよりも血管壁に侵入しやすい性質
- 50mg/dL以上で心血管疾患リスクが大幅に上昇
- スタチン系薬剤では下がらない特殊な脂質
2. sdLDLコレステロール(超悪玉コレステロール)
- 通常のLDLよりも粒子が小さく密度が高い
- 血管壁に入り込みやすく、酸化されやすい
- 血液中での滞留時間が長い
- 正常サイズのLDLよりも動脈硬化を引き起こしやすい
田中さんのその後の検査結果
追加検査の結果:
・Lp(a):75mg/dL(基準値30mg/dL未満)→ 高リスク
・sdLDLコレステロール:45mg/dL(基準値25mg/dL未満)→ 高値
「通常のLDLが正常でも、これだけ高い隠れたリスクがあったのですね。早期に発見できて本当に良かったです。」
なぜこれらの検査が重要なのか?
- 早期発見・早期対応:症状が出る前にリスクを把握できる
- 個別化医療:患者さん一人ひとりに最適な治療戦略を立てられる
- 予防効果:心筋梗塞や脳梗塞を未然に防ぐことができる
- 治療の見直し:必要に応じてPCSK9阻害薬などの追加治療を検討
このような方におすすめします
- LDLコレステロールは正常だが、家族に心血管疾患の既往がある方
- 糖尿病、高血圧、肥満などの生活習慣病をお持ちの方
- 喫煙歴がある、または現在喫煙されている方
- 中性脂肪が高めの方
- より詳しい動脈硬化リスクを知りたい方
検査料金
sdLDLコレステロール検査:5,000円(自費診療)
Lp(a)検査:107点(3割で321円)+判断料(保険診療)
※採血による簡単な検査です
検査をお考えの方へ
「コレステロール値は正常だから大丈夫」と安心していませんか?田中さんのように、隠れたリスクが潜んでいる可能性があります。
当院では、最新の医学的知見に基づいて、患者さん一人ひとりのリスクを正確に評価し、最適な予防・治療戦略をご提案いたします。


